静岡との馴れ初め

6/22日に、1泊で静岡へ出張してきました。約3け月ぶりの都外活動でした。

静岡とのお付き合いは、公益財団法人静岡産業振興協会の新商品開発プロジェクト『つなぐデザインしずおか』に参加してからのご縁で、もう6、7年経ちますが、まだ毎月のように通っています。

つなぐデザインでは、中山家具さん、大申木工さんと一緒に仕事をさせていただいたり、プラス産業さん、吉蔵さんなど、静岡のメーカーさんとたくさん知り合うことができました。とても良い経験でしたし、何よりも楽しかった。参加させていただいてとても感謝しています。

デザイン創生プロジェクトの現状

つなぐデザインのような地方創生プロジェクトは、多くは行政がメーカーに対してデザイン料を支援し、1年など期間を決めて商品を開発していきます。

参加するメーカーは自社商品を作ったことがなかったり、デザイナーと一緒に仕事をしたりしたことのないメーカーが多いのですが、だからこそ自分たちの新商品を作りたいという情熱を持っています。

プロジェクトのゴールは、オリジナルの新商品の開発です。主催者としては地元のイベントやギフトショーなどの展示会で新商品を発表して終わり。

デザイナーはデザインして、試作のような商品が出来上がったらミッション終了。できたものはポートフォリオに放り込まれます。

一方で、メーカーのゴールは商品が売れることです。

つまり、主催者、デザイナー、メーカーのゴールが少しづつ違うのです。その結果、プロジェクトが単発の打ち上げ花火のようになってしまう傾向があります。

打ち上げ花火となってしまう原因

商品はギフトショーや展示会で発表すれば売れるものではありません。

展示会での商品へのフィードバック、人と会ってのセールス、ネットでのアピールなど、商品を開発した後のアクションもたくさん必要です。 もはや良いものを作ったら売れるという時代じゃありません。

でも、多くのメーカーは、そのノウハウがなくて、発表会以降のアクションができません。一方で、デザイナーはデザインをしたら去っていきます。主催者は、イベント終了後は次回の企画へ移ります。

結果、残るのは、ポツンと置かれた新商品のみなのです。

主催、デザイナー、メーカーの誰が悪いわけではなく、続けいていく構造がないのが原因です。

The project must go on.

私達は、デザイナーがその状況を変えられないかと考えています。やり方は単純で、ずっとメーカーとお付き合いする努力をするだけです。そのために、メーカーに対してベネフィットが出るようなプランを考えて、提案していきます。

デザインが1回のプロジェクトで終わってしまうことは、とてももったいないことです。多くの商品は、開発して直ぐに結果がでるものではなく、続けるからこそ結果が出るからです。

続ければ必ず成功するものでもありませんが、続けないと成功する可能性すらありまえん。だったら続ける努力をすべきです。

プロジェクトを続けるためには、ヒト・モノ・カネが必要です。それをデザイナーが主体的になって調達するための考え方の1つが主体的開発志向(PDO)です。(詳しくは「主体的開発志向(PDO)」をお読みください)

―――The project must go on.―――開発は続けてこそ、結果が出ます。

静岡の刺し身
刺身食べすぎた。美味しすぎて、大変。